プリン色の作り方を解説！やさしく甘い色合いを表現するコツ

やさしくて甘い雰囲気を持つ「プリン色」は、見る人に安心感や温もりを与えてくれる魅力的なカラーです。

淡いベージュからほんのりキャラメルがかったトーンまで、まるでスイーツのような愛らしさがあり、イラストやインテリア、ファッションなどさまざまな場面で活躍しています。

しかし、「プリン色」を正確に作るのは意外と難しく、微妙な色のバランスが求められます。

この記事では、絵の具での混色方法からデジタルでの再現方法まで、プリン色を美しく作るための基本とコツを詳しく解説。

あなたの作品に温もりと甘さを添えるヒントがきっと見つかります。

プリン色とは？
絵の具でつくるプリン色の基本レシピ
1. 必要な絵の具
2. 混色の手順
デジタルで作るプリン色
1. RGB値の目安
2. HSB値の目安
応用テクニック
記事のまとめ

プリン色とは？

プリン色とは、プリンそのものの見た目を連想させるような、やさしく甘い雰囲気を持つ色合いのことを指します。

明るくて柔らかいベージュ、ミルキーで淡いクリーム色、さらに少しだけ焦がしたようなキャラメル色の茶色が混ざり合った、まろやかでナチュラルな印象を持つカラーです。

プリン色は見ているだけでほっとするような安心感や、やさしい温もりを感じさせるため、多くの人に好まれています。

この色は、お菓子のパッケージやカフェ風のインテリア、ナチュラル系のファッション、そして絵本やイラストの背景色など、さまざまな分野で活用される人気の色合いです。

特に近年では、癒やしやレトロ感を演出したい場面でも重宝されており、デジタルアートや商品デザインなどでも幅広く取り入れられています。

絵の具でつくるプリン色の基本レシピ

必要な絵の具

白：明度を高め、全体にやさしい印象を持たせる基本の色。
黄色（レモンイエローまたはカドミウムイエロー）：プリンのベースとなる色味。レモンイエローは明るく爽やかに、カドミウムイエローはより濃厚な印象になります。
赤（ほんの少量、オレンジ寄りがおすすめ）：温かみと深みを加える調整色。朱赤やオレンジ系を少し使うことで、ナチュラルな甘さが引き立ちます。
茶色（バーントアンバーやローシェンナ）：キャラメルらしさや焼き色のニュアンスを再現するための色。

混色の手順

白＋黄色：最初に白をパレットに多めに取り、黄色を少しずつ混ぜていきます。ここではプリンの柔らかくとろけるような質感を意識しながら、淡いクリーム色を作ります。使用する黄色によって出来上がる色が異なるため、段階的に少しずつ調整してください。
赤を微量加える：次に、赤系の絵の具をほんのわずか（筆先に軽く取る程度）加えます。この工程で色に温かみと厚みが加わりますが、多すぎるとプリンらしい淡さが損なわれ、サーモンピンクのような色になってしまうので、注意深く少量ずつ混ぜるのがポイントです。
茶色をほんのり加える：最後に、茶色を少しずつ加えて、キャラメルソースのようなコクを演出します。特にローシェンナを使うと、自然な焼き色の雰囲気が出せます。全体の色味を見ながら、必要に応じて白でトーンを戻したり、黄色を再度加えて調整すると、よりプリンらしい色に仕上がります。

デジタルで作るプリン色

RGB値の目安

明るめ：RGB(255, 240, 200) → 淡く優しいプリンの表面色を再現するのに最適な明るさ。背景色やハイライト部分として使いやすいトーンです。
標準的なプリン色：RGB(240, 210, 160) → 実際のプリンの質感に最も近い配色。メインカラーとして汎用性が高く、やわらかな印象を演出できます。
焦がしカラメル風：RGB(200, 170, 110) → 焦げ目やアクセントカラーとして使うことで、よりリアルで立体的なプリン表現が可能になります。カラメルソースや影の表現に適しています。

HSB値の目安

色相（Hue）：35〜45（黄〜オレンジ） → プリンの黄みがかった柔らかいトーンにぴったりの範囲です。35だとより黄色寄り、45だとオレンジ寄りになります。
彩度（Saturation）：20〜40% → 控えめな彩度が、ナチュラルでやさしい印象を与えてくれます。やや鮮やかさを足したい場合は40%近くを目安に。
明度（Brightness）：80〜95% → 明るい印象をキープしながらも、柔らかいトーンを保てる設定です。よりふんわりした質感を表現したいなら90%以上が理想的です。

PhotoshopやIllustrator、Procreateなどのグラフィックツールを使用している場合、これらの数値をカラーピッカーに直接入力することで、簡単に理想的なプリン色を再現することができます。

また、これらの数値をベースにしたグラデーションやレイヤー構成を工夫することで、より奥行きのある仕上がりも可能になります。

応用テクニック

補色（青や紫）を微量加えて、濁りを抑える。黄色や赤が強すぎて彩度が高くなりすぎた場合、補色をほんの少量加えることで色の鮮やかさを適度に落ち着かせ、自然で上品なプリン色に仕上げることができます。特にデジタル制作では、補色を透明度の高いレイヤーで重ねることで繊細な調整が可能です。

ベースカラーを塗ったあと、茶系のウォッシュやグラデーションで影を加えると立体感が出ます。プリンのなめらかな質感を表現するには、単色だけでなく濃淡をつけることが重要です。ウォッシュを重ねる際は筆圧や水分量を調整しながら、色の境界をなじませるようにすると、より自然な陰影が生まれます。グラデーションの方向や幅を変えることで、プリンの形状や光の当たり方まで表現できます。

素材や背景との組み合わせで、より美味しそうな印象に。たとえば木目調の背景やガラス皿の質感を描き加えると、プリンの存在感がより際立ちます。背景に暖色系を選ぶと全体の温もりが強調され、冷たい色を選ぶと対比でプリン色の柔らかさが際立ちます。また、ハイライトや反射光の処理にも工夫を凝らすと、さらに本物のプリンのようなリアリティが出せます。