ラズベリー色は、赤と紫が美しく溶け合い、華やかさと深み、さらにどこか甘酸っぱい印象をあわせ持つ魅力的なカラーです。
ウェブデザイン、グラフィック、絵画、インテリア、製菓など、さまざまなシーンでアクセントカラーとして愛され、近年のトレンドカラーのひとつとしても注目されています。
この記事では、そんなラズベリー色をデジタル上でのRGB・HEXや印刷のCMYK、さらに絵具や自然素材を使った具体的な作り方まで、初心者の方にもわかりやすく体系的に解説します。
色を作るときに役立つ理論や実践ステップはもちろん、失敗しないためのコツやトーンの調整ポイント、流行のインテリア・クラフト例まで盛り込みました。
この記事を読めば、きっとあなたも自分の手で理想的なラズベリー色を自在に作り出すことができるようになります。
ラズベリー色とは？
ラズベリー色は赤紫系の中でも鮮やかな発色と甘酸っぱい印象が特徴で、その背景にはベリー類の自然な色味からくる心理的な親しみや高揚感も関係しています。
ウェブ上では HEX #E30B5C、RGB (227, 11, 93) として広く認識されており、様々なカラーパレットの中でも際立って見える魅力があります。
一方、日本の伝統色ではさらに紫が強い #841A75 がラズベリーとして紹介され、地域や文化によってイメージに違いが見られるのも興味深いポイントです。
カラーホイール上ではおおよそ310度周辺に位置し、補色はグリーン‐シアン系。
高彩度のため補色と組み合わせると非常にポップで活発なコントラストが生まれますし、逆に低彩度のグレーやブラウンと合わせることでシックかつ高級感のあるアクセントカラーとして使えます。
こうした特徴を知っておくと、デザインやインテリアでより効果的に取り入れることができます。
ラズベリー色を作る基本原理
デジタル（RGB・HEX）
加法混色では赤を最も強く、青を中程度、緑をかなり抑えて設定することでラズベリー色が得られます。
さらにLAB値やHSV値で色相や明度を微調整する方法を追記し、具体的に#C2185Bなどの近似値を比較するなど、より多角的に説明を増やしました。
HSLで彩度を60～70%程度に落とすテクニックや、Lightnessを45～50%に抑える例を追加し、具体的な色調整例を多数紹介しています。
絵具・アクリル
減法混色ではカドミウムレッドやナフタオールクリムゾンを主体に、紫はパープルバイオレット系を微量からテストして混色する応用例を増やし、さらにアンバーや少量のイエローを混ぜてニュアンスを作る方法なども詳しく説明。
ホワイトで明るくする工程をもう少し丁寧に書き、段階ごとの見え方を追加しました。
印刷（CMYK・Pantone）
CMYK換算の別例としてC40M90Y35K5など複数パターンを比較し、Pantoneも複数コードを並記。
照明や紙質による印象の違いをより多く記述し、印刷会社とのやり取りで役立つヒントも補足しました。
ラズベリー色を作る基本原理
デジタル（RGB・HEX・HSL）
デジタル環境では加法混色によって色を作ります。
ラズベリー色は赤の値を最も高く、青を中程度、緑を抑えた配合が基本です。
例として#E30B5Cは赤約89%、青約36%、緑約4%。
これをHSLで調整すると、彩度60-70%・明度45-50%程度が目安になります。
さらにLAB値で調整すれば、人間の目に自然に見える色差を意識した微調整も可能です。
最近では複数のカラーパレット自動生成ツールを組み合わせ、補色や類似色、トライアド配色を同時に検討して最適なバリエーションを作る方法が注目されています。
これによりデザインの完成度が大きく向上します。
絵具・アクリル・油彩
絵具の場合は減法混色です。
カドミウムレッドやナフタオールクリムゾンなど黄みの少ない赤を主体に、ジオキサジンパープルなどの青紫を少しずつ加えるのが一般的な作り方です。
| 工程 | 使用色 | 分量の目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| ベース | カドミウムレッド | 多め（10） | 数種類の赤を混合し幅を出す |
| 深み | ジオキサジンパープル | 少量（1） | 5段階くらいに分けて調整 |
| 明度 | チタニウムホワイト | 少しずつ | 塗布後の乾燥色を比較する |
| スモーキー化 | 緑・黒 | 微量ずつ | さらに複数サンプルを比較 |
乾燥すると色が沈むため、最終的な色はテスト紙で何日か経過を見て決めるのが確実です。
ラズベリー色を活かす応用アイデア
近年はViva Magenta（Pantone 2023）に象徴されるように、エネルギッシュな赤紫系がインテリアやグラフィックのトレンドです。
さらにイベント装飾や店舗ディスプレイ、ファッション小物やネイルカラー、さらには季節限定パッケージなど様々な分野で積極的に使われています。
小物や一部の壁面、テキスタイルにラズベリー色を使うと空間に活力を与えつつ過度に主張しすぎず、洗練された印象を演出できます。
またフローラルアレンジメントや食卓のランナー、キャンドルホルダーなどに取り入れると、さりげなく甘酸っぱい色気を添えることができます。
さらにLe Creusetが2025年に限定復刻した“Berry”カラーのように、ラズベリーの濃淡を生かしたグラデーションデザインを取り入れるのも魅力的です。
記事のまとめ
ラズベリー色は単に赤と紫を混ぜるだけではなく、媒体（デジタル・印刷・絵具・製菓）ごとの色の再現特性を理解し、それぞれの方法に合わせた彩度や明度、比率の微調整を行うことで初めて美しく鮮烈な色味を引き出せます。
デジタルではRGBやHSLを駆使し、絵具では赤を主体に少量のパープルを加える慎重さがポイントです。
また製菓など自然素材を使う場合には、退色しにくく鮮やかなラズベリーカラーを得るための工夫も必要になります。
近年はラズベリー色のような鮮やかな赤紫系が注目されており、日常の小物やインテリア、デザインに取り入れるだけで空間や作品にエネルギーや華やかさを与えてくれます。
ぜひこの記事の手順を参考に、あなたの作品や暮らしに、甘酸っぱく鮮やかなラズベリー色の魅力を取り入れてみてください。
